MORINOIE STORY #

都会の忙しなさと距離をとり、
軽井沢の森でリズムを調える。

2018.12.13

「ゆっくり流れる時間の中で、
自然の彩りや交わす言葉に心を留める」

離山散歩、千ヶ滝のニジマス釣り、星野の温水プール、テニス、旧軽のピロシキ、そして昼の賑わいと夜の静寂……。軽井沢の多彩な魅力を知る草野雅文さんは、軽井沢歴50年以上。幼少時から、祖父母や親戚が所有する軽井沢の別荘を経験し、今では妻の洋子さんや友人といっしょの森暮らしを味わっています。
 
“土日を軽井沢で過ごすなら、渋滞を避けるために、金曜の夜に東京を出発。着いたその夜は早々に就寝して、翌朝陽が昇る頃に起床します。朝の澄んだ空気に呼吸を調え、庭を回ってみると、イノシシやシカなど野生動物の痕跡にも気づきます。ああ、軽井沢に来たなと、心のスイッチが切り替わるんです”
 
それから洋子さんと二人きり、ゆっくりコーヒーとパンで朝食。
 
“ウッドデッキのテーブルで、今日は何をしようかなと考えます。例えば朝9時から買い出しに出かけて、昼食をどこのお店で食べようかなとか。二人で思うがまま、ゆったりと過ごしています。
 
午後は、読書をしながらウトウト。妻の洋子は、デッキから野鳥を観察するなんて日も。季節ごとの鳥の声を聞くことで、四季の移ろいを強く肌で感じるようにもなりましたね。
 
夕方の散歩から帰ったら、陽が暮れる前にお風呂へ。その後二人でゆっくり夕食を食べると、夜の8時には、森の静けさが心地よい眠りに誘います。”

都会の忙しなさと距離をとり、森のリズムに暮らす草野夫妻。刻一刻と流れる時間の中で、自然の彩りや交わす言葉に心を留めて過ごすことが、心と身体を健康にしてくれると感じるようになりました。

「都会暮らしを豊かにしてくれた
森暮らし」

雅文さんが別荘を具体的に考え始めたのは、結婚後のこと。自然のまま残っているカラマツの木に惚れ込み、手間と時間をかけながら、豊かな森に包まれた土地を育くんできました。
自然の植生を保つ貴重な2本のカラマツ。 木々には、オオルリ、キビタキ、クロツグミ、イカル、そしてアカハラなど夏の軽井沢らしい賑やかな声を響かせる鳥たちが集います。
 
“昔の人は、夏が近づく頃に軽井沢へ来て、冬の訪れを感じたら都会に帰っていったそうです。そんな風に自然に寄り添う暮らしが、都会の暮らしも豊かにしてくれるのだと思います。”

草野夫妻は、2週間に1回ほどのペースで、モリノイエを訪れています。
 
“都会暮らしも好きなんです。買物は便利だし、情報も簡単に手に入る。でも都会暮らしがあるからこそ、軽井沢のよさも体感できているのでしょうね。”
 
日常生活で貯まった疲れも、非日常的な週末の愉しみを考えることでマインドリセット。二人きりでいても、友人と集まっても、何もしなくてもいいという余白が、心を穏やかにしました。
 
“週末の荷造りをしたり、バーベキューをしようと決めたらその仕込みをしたり、森暮らしが日常の愉しみになりました。
それでも、軽井沢に来たら、一日何もせずにボーっと過ごすこともあります。時間に追われない贅沢が、ここにはありました。”

「叶えたい暮らしを想い、別荘をもつこと。
それは、自分が何を大切にしているか考える大切な経験」

豊富な建築の知識をもつ雅文さんは、ディテールにもこだわり、施工現場を訪れては、その場で相談しながら作業を見守ることもありました。
 
“駐車場の砂利のツキ固めは自分でできるとか、ウッドデッキには低い目線の座卓を設えたいとか、デザインと予算のバランスやイメージを伝えながら、思い描いた別荘を形にしていきました。いろいろと相談させてもらいましたね。家づくりは、自分が何を大切にしているかを改めて考える大切な体験でした。”

もうすぐ定年を迎える雅文さんは、これからの軽井沢の暮らしをこう語ります。
 
“軽井沢での定住は考えていません。都会と軽井沢、それぞれのよさがありますから。ただ、都内の自宅に大勢の友人を招くことは難しいけど、こっちなら皆で集まれますから、今よりもっと、軽井沢の森で大切な人たちと過ごす機会が増えそうです。
 
飲み会でコミュニケーションをとるよりも、バーベキューをして一泊する方がずっと、その人の人となりが分かります。だから、妻と交わす言葉も、友人とのひとときも、深くなるんです。”

 
今では、遊びに来る友人から「ピザ釜を構えて欲しい」と要望されている雅文さんは、「期待されるのは嬉しいけど、ちょっと待ってよって(笑)。でも、そういうのが愉しいんです」と笑顔を浮かべました。そんな雅文さんのそばでそっと微笑む洋子さんも、森の暮らしがもたらした幸せを胸いっぱいに抱きしめているようでした。

草野邸
四季を彩る軽井沢の植生を活かしたモリノイエ。適度に空間を仕切れるロフトを設けたり、扉のほとんどを引き戸にして空間に広がりをもたせたり、お客様を迎えることも想定した間取りにしています。こだわりながらも自然体を大切にする二人の想いが込められた別荘。