森の週末映画館 014「たまたま」

2018.02.22

モリノイエ編集室

映画のワンシーンは
過去と未来に書き残された手紙のように、
大切な何かを教えてくれる。
 
モリノイエで観たい映画を
マイペースで紹介していく「森の週末映画館」。
どうぞお楽しみに。

014「たまたま」

公開:2011年
出演:蒼井優 / 森山開次 他
監督:小松真弓
 
蒼井優演じる一人の女性が、アイルランドを旅する物語。その旅で偶然に出会う人や自然、自分自身の内面との対峙を通じて、人生の不思議や希望、人との絆に思いを馳せていく。そんな心のうちを、アイルランドの自然を背景に、透明感あふれる映像美で描き出す、まるで大人の童話のような作品。
本作の監督と脚本を手がけたのは、「UNIQLO」や「KIRIN/午後の紅茶」など数多くのCMを撮り続けてきた映像作家の小松真弓。主題歌はSigur Rosの楽曲「Inni Mer Syngur Vitleysingur」。

「 美しさに彼女が観たもの、私たちが観るもの」

一人の女性がアイルランドを旅するなかで出会う、森や海。風や水の音。出会った人との会話や自問自答を巡る言葉。それらすべてを、純真な彼女のまなざしをもって、味わうことができる映画。
 
その映像美は軽井沢の森とリンクし、映画のワンシーンと現実が入れ替わったような感覚へと誘います。そうして、軽井沢の森をじっと眺めると、光の差す角度や緑の濃淡、風にゆらめく枝葉など、当たり前に存在している森に、これまで感じることのなかった美しさを見出すことになるはず。
 
さらに、本作を俯瞰して観てみると、監督の心をとらえたアイルランドの美しさとは何だったのか?を考えさせられ、「美」を見つめる視野が広がっていきます。きっと本作との対峙そのものが、森の暮らしを豊かにする体験となるでしょうから、ぜひおすすめしたい一作です。
 
それでは、また。
素敵な週末を。