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窓がないと*軽井沢の別荘建築

職業病なのか?職業癖なのか?
どちらでもいいのですが、
どこにいても室内空間の質を分析してしまいます。
ところかまわず。

室内空間の質にとって窓は、
重要な役割を果たしていることは言うまでもありません。
しかし、窓がない室内空間もあります。
窓がないとどうなるか?
息苦しい→床面積や容積が大きければ大丈夫(?)
暗い→照明計画で大丈夫(?)

そんなことより私が感じるのは窓がない
=外部の情報がないということ。
それは時刻や気象、
どこにいるかも分からなくなるということ。
それを利用すれば集中力を養えたりもする。
同時に不安が育つ可能性もある。

もう一つは人間の感性に、
その空間のディテールや素材の力が迫ってくるということ。
言い方を変えれば外部空間の情報が無い為、
内部空間の細かいところまで見えてしまうということ。

こんなことを自由に操作できることを
デザインというんでしょう。

・・・銀座の歌舞伎座にて『秀山祭九月大歌舞伎』の夜の部を鑑賞してきた。
「妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)」という
少し長いお芝居の三段目「吉野川」という演目。
今回は中村吉右衛門、坂東玉三郎が演じた。
時代は大化の改新(645年)の頃。
混乱の世を背景とした恋愛悲劇。
泣ける話である。
当然、歌舞伎座には窓がなく、集中してお芝居を見ることができる。
舞台の緞帳も素晴らしいものである。
そして自然と高い天井に目を向ければ、
ディテールに配慮された有様(写真)がそこにある。

写真:五十嵐さとし